映画「疎開した40万冊の図書」
1944年から45年にかけて日比谷図書館の蔵書40万冊が戦禍を逃れるため疎開をした。
史上空前の大移動。一年に及ぶ移動は過酷を極め、図書館員を始め都立一中の中学生たちが、リュックや大八車を押して、50キロ離れた奥多摩や埼玉県志木市に何回となく足を運んだ。
その後、昭和20年5月25日、連合国の放った焼夷弾によって日比谷図書館は全焼する。もし、仮に日比谷図書館の40万冊の蔵書が疎開していなければ、日本文化の多くは失われていたはずである。
戦争は人々に直接的なダメージを与えるだけでなく、民族の尊厳や文化を根こそぎズタズタに破壊する。
本を否定することは、人間を殺傷することとどれほど違いがあるのだろうか
自分の命を守り生きるのが精一杯だった戦時下で、多くの人たちがつらい過酷な体験をしながら文化を守った。
歴史上例を見ない40万冊の疎開。それらを救った人たち。
この史実を一人でも多くの人たちに伝えることは、醜い戦争を繰り返してはならないという恒久平和の願いに通じることである。多くの人たちにこの事実を知ってもらい、次世代に繋がる文化の継承と平和の尊さが伝わることを願わずにはいられない。